東京都の空き家売却、相場を知りたい
総務省は5年ごとに「住宅・土地統計調査」を行っています。2023年の住宅・土地統計調査では、東京23区の空き家の数は64万6,800戸と、データのある1958年以降で最多となっています。こうした状況を見て、国は空き家問題に取り組んでいます。空き家になってしまった原因の調査では「空き家を相続したけれどどう処分したら良いかわからない」「相談先も思いつかない」、そういった状況が多く見られ、その後も放置状態になっているというケースが少なくないようです。空き家にはリスクがあります。相続した空き家をどうしたら良いか、一緒に考えていきましょう。
東京23区の空き家数は64万6,800戸で過去最多
東京都内の空き家問題は深刻になっています。総務省は5年に一度、日本国内の住宅とそこに居住する世帯の居住状況、世帯が持っている土地などの実態を把握して、その現状と推移を明らかにする「住宅・土地統計調査」を行っています。今年9月に発表された2023年10月現在の東京23区の空き家は64万6,800戸で過去最高。東京都の23区内にある総住宅に占める空き家の割合は10.9%で、これも前回調査から増加しています。
都内の住みたい街ランキング上位が空き家数でも上位に
NHKが昨年、東京都で最も空き家が多いというだけではなく、全国でも一番空き家が多いという世田谷区を取材した報道が話題になりました。世田谷は様々なメディアが行う住みたい街ランキングで常に上位になる街です。しかし、その世田谷が全国で一番空き家が多い街になってしまっていたからです。報道によれば、その要因の一つとして挙げられたのが、相続問題でした。
物件所有者が高齢化によって発生する相続問題
NHKだけでなく、多くのメディアが報道していますが、空き家問題の原因として多く見られるのが物件所有者の高齢化によって起きる相続問題です。
物件を所有していた方が高齢となり、住み続けることができず、ご家族と同居されたり、あるいは施設に入られたりすると、その後にどなたも住まわれなければ空き家になってしまいます。あるいは亡くなられてしまわれて、相続されても、他に居住している住居があれば、相続された物件は空き家となってしまいます。
空き家をそのままで放置しておくのはリスク
NHKが昨年の東京・世田谷の空き家に関する報道でも取り上げられていましたが、空き家を放置することは所有者ご自身だけでなく、近隣に住まわれる方々にとってもリスクになってしまいます。そのため、管理を委託する、売却するなど、何らかの方法を検討されることをお勧めいたします。
感染症を運ぶこともある害獣が住み着いてしまうことがあります
空き家を放置した結果、飼い主のいない野放しになっている猫や、ネズミのような害獣が住み着いてしまったという話は都内でも聞かれます。しかし、都心部で見かけることはないだろうと思われるような害獣が住み着いてしまう恐れがあります。昨年度、世田谷区ではハクビジンが25頭、アライグマが24頭捕獲されていますし、大田区でもハクビジンが12頭、アライグマが11頭捕獲されているのです。害獣は感染症を運ぶこともあるため、空き家を所有されているのであれば、害獣による被害を心配することになりかねません。
特定空き家になると罰金や行政代執行になってしまう場合もあります
また、空き家を放置し続けた結果、建物の劣化による倒壊、害虫・害獣の発生による衛生状態の悪化、悪臭の発生など、問題がある家屋として「特定空き家」に指定されてしまう可能性があります。
住宅が建っていれば、固定資産税や都市計画税の減税があるのですが、「特定空き家」に指定されてしまうと、この減税はなくなります。また、「特定空き家」は行政による強制代執行が可能であり、強制的に取り壊しとなれば、その費用も負担しなければなりません。
東京の空き家を売却したい
東京都内にある家族が住んでいた空き家を相続したけれど、自分たちが住まう予定はないし、維持管理するのも困難。放置していて特定空き家に認定されてしまうのも困る。そうなると売却を検討することになります。売却を検討する際、気になるのは東京都内における空き家売却の相場でしょう。ご自身が所有されている、所有されることになった空き家が一体いくらで売却できるのか、気になるのではないでしょうか。
東京都で空き家を売却!でもなぜ買取が安くなる!?
空き家売却を検討する際、仲介による売却と不動産会社への売却が考えられます。早く現金化できるのが不動産会社による買取であることから、買取価格の相場を調べるために、多くの方がご覧になるのがインターネットでしょう。
しかし、調べてみると、どの不動産会社も買取相場は市場価格の50%から80%という曖昧な数字しか出していません。この価格の幅は物件の所在地域や物件の状態、築年数、土地の広さなどによっても査定が大きく異なるからです。
また、東京の空き家に限らず、不動産会社による空き家の買取価格の相場は仲介による売買価格の相場よりも低くなる傾向にあります。これは不動産会社が空き家を買い取った後、更地にするための解体費用や再販するためにリノベーションや修繕が必要だったり、本来売主に責任がある売却後の契約不適合責任なども、弊社のような買取業者であれば売主が引渡し後の責任を追う事がない契約内容にする事も可能です。
仲介が必ずしも高く売れるとは限りません
東京のような不動産に対するニーズが高まっている地域の空き家であれば、仲介による売却高い価格で売却できる可能性があります。しかし、売却が完了した際に仲介手数料が発生します。また、買主が見つかるまで時間がかかってしまえば、固定資産税や都市計画税が課せられるということもあります。固定資産税は土地の公的価格や、家屋の時価額から算定されるため、東京都内の場合、課せられる税額は相応の額となるでしょう。また売却を完了できるまでの管理、残置物の処理手数料などの考慮も必要です。総合的に見ていくと、仲介と買取に大きな差がなくなるという考え方もあります。
東京都の空き家を売却相場は国交省のサイトでも
ご自身でおおよその相場を知るためには国土交通省が今年4月から不動産取引価格情報提供制度に基づいて、地価公示、都道府県地価調査、不動産取引価格情報を提供している「不動産情報ライブラリ」が利用できます。
このサイトに掲載されているのは不動産取引当事者へのアンケート調査をもとに情報が蓄積された、約517万件の取引価格情報です。ここでご自身が所有されている地域の取引価格情報を調べれば、おおよその相場がわかるので、その50%から80%になるだろうと見当をつけることができます。
東京都内の空き家は高く売却できる?
近年、東京都内の不動産は資産価値が高いと考えられ、売却価格は上昇傾向にあります。ただし、注意が必要なのは空き家の状態や土地の広さ、形状、接道の状況などによって、実際の査定金額は変わってくるということです。
査定金額を見て、「自分が調べた買取相場ではこれくらいになるはずなのに」「なぜ相場よりも低くなる?」などと思う方もいらっしゃるでしょう。しかし物件によって状況は異なります。弊社の場合、ご相談いただく際、その点をわかりやすく、ご納得いただけるよう説明させていただいております。
東京都内の空き家物件、ご相談は沖建へ
弊社、沖建は「売買」「建築」「設計」「賃貸」のすべてを、設立から30年以上にわたって、手掛けてまいりました。お客さまから空き家についてご相談をいただいた際には固定資産税や都市計画税、維持管理費のほか、売却される場合にはその方法について、さまざまなケースから鑑みて、お客さまにとってベストだと考えられる提案を行っております。
空き家を放置することはさまざまなリスクになる可能性があります。そのため、所有されている方、あるいは相続などで所有されることになった方がご自身で管理できないようであれば、弊社、沖建にご相談ください。弊社は空き家物件の売買仲介や買い取りにも多くの実績がございます。お問合せいただいた当日の審査も可能です。弊社スタッフがさまざまな角度から物件を検証し、売主さまにメリットと少しでも高い売却金額を出せるよう、迅速かつ慎重に対応させて頂きます。お気軽にご連絡下さい。